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村山内科・胃腸科スタッフ

心葉消化器外科
〒870-0954
大分県大分市下郡中央3丁目
10-14
TEL:097-567-8577
FAX:097-567-8539

ケアホーム心葉

 

 

 

院長のワンポイントアドバイス
第1回 みぞおちの痛み

 みぞおちが痛いと感じる時、自分では「胃の病気」「胃が悪い」と思うことが普通ですね。
しかし、実際は胃の病気だけではなく胆石発作や胆のう炎であったり、狭心症、心筋こうそく、急性肝炎、急性すい炎などの初期の症状だったりすることもあります。というのは、「みぞおち」は、おなかの神経が集中するところで、胃、腸、肝臓、すい臓、胆のうからの神経が集まっているからです。

 急性虫垂炎(いわゆるモーチョー)でも最初は胃が痛いと感じることがあります。
それが次第に右下腹部の痛みとなり、そのうち発熱など他の症状が出現し、放っておけば腹膜炎を起こしたりします。
しかし、みぞおちの痛みが出るような比較的初期の段階でも血液検査や超音波検査を行えば診断されることがあり、大事に至らなくてすむ場合もあります。

 他の疾患も、それぞれ経過とともに特有の症状が出ます。
一過性で軽快するものであればそんなに問題になることはないのですが、中には病状が進み、生命に関わる場合もあります。心筋こうそくはいうまでもありませんが、例えば、総胆管結石による急性胆管炎などは放置した場合、数日の経過で生命に関わりますので、早急な処置が必要です。
急性肝炎や急性すい炎なども、症状が持続したり、だんだん強くなったりすると危険です。

 最近関心を持たれるようになった、機能性胃腸症や過敏性腸症候群の症状(上腹部不快感や便秘、下痢などの消化管の運動機能の異常による症状)も、みぞおちの痛みとして感じる場合があり、「みぞおちの痛み」というだけでは、胃や十二指腸の病気とは限らないことが多いといえるでしょう。
  また、先ほど述べた臓器から生じるガンをはじめとした悪性腫瘍も同様の症状で発見されることがあります。
しかし、悪性腫瘍の場合、ある程度進行した状態で症状が出ることが多く、とにかく症状を感じたら早めにご相談ください。

  最近では、内視鏡検査も受ける方にとって比較的楽に行える工夫もされており、超音波検査も手技や画像解析の進歩でかなりの疾患について診断がつくようになっています。
さらに、当院のように必要であればCT検査などもその場でできる医療機関も増えていますので、早めに診断を受けることをおすすめします。

第2回 肝臓疾患について

 一般的に血液検査で肝機能検査といった場合、いくつかの項目があります。主なものはAST(GOT)、ALT(GPT)、ですがALP、LDH、γ-GTPなども含まれています。
これらは細胞内の代謝酵素で、特に肝細胞内に多く含まれるものです。しかし肝臓以外にもいくつかの臓器の細胞にも含まれています。肝臓特有の項目はALT(GPT)のみです。
血液検査でこれらの数値が正常範囲を逸脱し、高くなるということは細胞が壊れてその中のこれらの代謝酵素が血液中に流れてくるということで、何らかの障害が生じていることになります。

 健康診断などで肝機能異常を指摘された場合、どの項目が高いかにもよりますが、ALT,AST,LDHが優位に高い場合は肝細胞そのものの障害が考えられます。
また、ALP、γ-GTPが優位であれば肝細胞も含めた胆道系の異常が考えられます。
また、特にγ-GTPが高い場合はアルコール飲用によることが多いようですが、それ以外にも服薬中の薬剤や体に合わない食物などの反応もあります。いずれにしても特に症状がないからといって放っておくことは良くないことです。

  最近ではC型肝炎やB型肝炎は比較的広く認識されるようになりました。
これらはほとんど症状がなくゆっくりと進行していくものが大半で、放置しておくと肝硬変や肝細胞癌に移行することもあり、治療も困難になってしまうことがあります。早期に治療を始めれば進行を止めたり、ウイルスの消失が見られたりします。

 また、比較的特殊な疾患として、最近注目されているのに「非アルコール性脂肪性肝炎」(NASH)というのがあります。
これは、いわゆる「脂肪肝」といわれている患者さんの中のごく一部ですが、診断としては一定の見解はないものの、お酒を飲まない人で比較的肥満が少なく、特に胃や大腸などの消化管の手術を受けた後で通過障害を時々起こす人の中に見られることがあります。NASHは次第に慢性肝炎や肝硬変、肝細胞癌に進んでいきます。
治療法がないわけではないので早めの診断が必要です。

  健康診断などで、肝機能異常を指摘された場合、再度の血液検査だけでなく、必ず腹部超音波検査も行い、肝臓の状態を知る必要があります。

第3回 膵臓の病気

 膵臓は胃の裏側(背中側)にあり、十二指腸に消化酵素を分泌する外分泌腺と、血糖を上げたり下げたりするホルモンを出す内分泌腺という細胞のかたまりからなる臓器です。
ほとんどが外分泌腺組織で、ごくわずかに内分泌腺細胞があります。 

 膵臓の病気といえば、まず「膵臓がん」を思い浮かべるのではないかと思いますが、最も多いのは「慢性膵炎」です。
慢性膵炎は進行して膵臓の機能がかなり落ちてくると症状が出てきます。症状は程度の差はあるものの下痢や腹痛、背部痛が一般的です。
そもそも慢性膵炎は、膵臓の外分泌腺細胞を働かせすぎて、細胞がもうこれ以上働けない、働きすぎて死んでしまうと悲鳴を上げている状態です。
死んだ細胞の空洞を埋めるために、線維組織が集まってきて、結果的には膵臓の細胞の数が少なくなり、膵臓そのものがかたくなってしまう病気です。膵臓を働かせすぎる要因としては、暴飲暴食(特にアルコール摂取)によるものがほとんどです。治療は炎症症状を取ることと膵臓外分泌機能をサポートする消化酵素製剤の補給です。

 また、「急性膵炎」は膵臓の外分泌腺から出る消化酵素が何らかの原因で自分自身の膵臓を消化してしまう病気で、軽いうちに処置をすればよいのですが、ひどくなると膵臓組織のほとんどが消化されてしまい重症化し生命の危険もあります。

 「膵臓がん」については、非常に恐いがんであるという印象をお持ちの方が多いようです。
確かに膵臓がんは最も早期発見しにくいがんで、膵がんとわかった時にはすでに手遅れということが多いのです。発生する部位でも助かる可能性は異なりますが、助かるケースは無症状で、たまたま何か検査した時に見つかる場合がほとんどです。早期発見はどのような治療よりも治癒率の向上に貢献します。機会があれば腹部超音波検査や腹部CT検査を受けてみてください。

第4回 胆石症について

 「胆石症」とは胆汁の流れ道に結石ができる病気です。
元来、胆汁は肝臓の細胞から分泌されるもので、肝臓の細胞の間の細い管(胆管)を通り、その2、3本が一緒になり、1本の管になってそれがまた数本集まって1本の管になって・・・というように、ちょうどケヤキの木のように枝と幹がつながっています。葉っぱがつくところが肝臓で木の部分が胆管(胆汁の流れ道)、地面が十二指腸というような関係です。それで幹の途中に胆嚢(たんのう)という袋状のものがあります。胆嚢は肝臓で作られた胆汁を濃縮し、食べ物が十二指腸に入ると、それと混ざるように中にたまった濃い胆汁を収縮して出します。
「胆石症」とは、一般的にはその袋状のもの(胆嚢)の中に石ができることをいいます。 しかし、石といってもその辺の道端にあるような石ではなく、胆汁成分のなかの一部の結晶で、コレステロール成分やビリルビンといって黄疸のもとになるような色素などがカルシウムと一緒になって結晶となり結石を形成しています。

 原因としては、胆嚢で濃縮された胆汁が全部出てしまうことなく、次の胆汁が入ってくることを繰り返しながら次第に胆嚢の中の胆汁の濃度が上がり、その中の成分が結晶になり結石を形成するようになります。したがって、胆嚢の収縮が十分でないことが原因のなかでは最も多いようです。

 そのため、治療としては、結石のみの除去ではなく、胆嚢そのものを除去する必要があります。
現在では胆嚢を除去するのに、開腹手術ではなく、内視鏡(腹腔鏡)を使った手術が主流となっていますが、この方法は患者さんへの手術の影響が少ないとか、入院期間が短縮できるということで積極的に行うようになり普及しました。中には胆嚢炎を何度か繰り返していたりして、この方法ではかえって手術の負担が大きいことがあり、従来の開腹手術を行う場合もあります。
胆嚢結石の手術は、その時期、タイミングが大切だと思います。

 また、胆嚢以外の胆汁の流れ道に結石ができることも「胆石症」には含まれており、この場合は状況によっては生命に影響を及ぼすこともあります。
始めに書いたように1本の木の形をとっていますが、胆汁の流れる方向はすべて肝臓から十二指腸への一方通行で、逆はありません。
もしこの流れをさえぎったり、停滞したり、逆流したりするような状況になると重大な事になってしまいます。発熱や腹痛、黄疸といった症状が出て、緊急的な処置を必要とします。

 とにかく「胆石症」といえばほとんどが胆嚢内結石症ですが、中には生命に影響を及ぼすような胆石症があります。当院にご相談下さい。

第5回 「一病息災」という言葉

 昔から、「無病息災」ということが言われています。確かに病気が無いのにこしたことはありません。
現代では、食生活の欧米化をはじめ運動不足や環境汚染など、様々な要因で、糖尿病や動脈硬化症などの「生活習慣病」といわれる病気になる人が増えています。
一部の悪性新生物、いわゆる「癌」などもそういった病気の一部としてとらえられるものもあるようです。

 確かに、以前と比べて人間の体は特に年齢を重ねるにつれて癌になりやすい状況にあるようです。
しかし、一般に人間の意識は体と違ってそう簡単に変わるものではなく、いつもと同じに仕事ができるから、今まで通りに生活できるから、いつもと同じように食事が美味しいから健康である、病気など無いと思い込んで、健康診断など受けないままという方が多いのではないでしょうか。また、健康診断を受けると何か病気が見つかったら怖いからと、そのままにしているのではないでしょうか。

 しかし、ものは考えようで、何の症状もなく、たまたま検診などで、生活習慣病といわれる疾患の一つを疑われ、医療機関にかかるようになれば、病気の治療はもとより、体の健康管理や色々な医療上の相談もできるようになるでしょう。
また、もし他の病気が見つかったりして、それが専門外であれば、専門の医療機関や医師を紹介してもらえるようになり、人生を長い目で見たときには非常によいこと、得をしたというようなことになるでしょう。
  実際に医師をやっていると、「よかったね。これでまた寿命が延びたね。」と思える患者様に出会います。

第6回 腹部臓器の癌とその症状

腹部臓器には大きく分けて消化管(食べ物の通り道)と、食べた物を消化する消化液を作ったり吸収したものを加工したり蓄えたりする臓器があります。
 前者の代表的なものとして食道、胃、小腸、大腸があり、これらは食べた物に直接接触するため不具合が生じた場合、何らかの自覚症状が出ます。
食道やおなかの上部の方であれば飲み込みにくい、食べた後に痛む、張った感じがするなどの通過障害の症状が出ます。また、出血を伴うことも多く、少量の場合は自覚症状はないものの数ヶ月間続けば立ちくらみなどの貧血症状が出るようになります。比較的多く出血すれば吐血やタール状の便が出るようになり、この場合も当然のごとく貧血症状が出ます。ここまでの症状が出れば気がつかないことはないので医療機関へ向かうと思います。

 また、大腸などの下部消化管の場合では、血便に気づいてからというのが多いようです。しかし少量の場合、血便にはなかなか気がつきません。それ以外では腹部膨満感や排便の回数がやや増えたりといった症状が出ます。このような症状が癌によるものであればもうすでに進行した場合が多いです。また、胃癌、大腸癌の場合は意外と家族歴があります。
血縁の方に癌で治療したことのある方がいれば時々精密検査を受けた方がよいと思います。

 消化管以外では、代表的なものとして肝臓癌、膵臓癌、胆道系の癌があります。
肝臓癌についてはほとんどの場合で背景にウイルス性肝炎(代表的なものはC型肝炎、B型肝炎)があります。ウイルスの有無は血液検査でわかります。これは自治体などの検診時に一緒に検査することができますし、検査の機会がなかった場合は何かのついででもよいので病院などで検査することをお勧めします。
また、献血の際にも必ず調べますのでこれを利用するという方法もあります。もし肝炎ウイルスを持っていれば、インターフェロンなどの治療を含め定期的な検査が必要です。
特にこの領域(肝臓、胆道、膵臓など)は癌があっても症状が出ないことがほとんどであり、診断や経過観察には血液検査や超音波検査、CT検査などの画像診断が不可欠です。

 いずれも、いろいろな症状が出る前の発見が大切です。何とも無いときに一度は検査をしておきましょう。何も病気がないことにこしたことはありません。

 

第7回 胆嚢結石症(胆石症)の手術について

胆嚢結石(胆石)はなぜできるのでしょうか。
まず、胆嚢のある場所や働きを知りましょう。胆嚢がある場所は肝臓の下(下面)で、おなかから見ると右の一番下の肋骨のあたりで、大きさは鶏卵大から握り拳くらいです。
胆嚢の機能は、肝臓で作られた胆汁を一時的に貯留し、水分を吸収し濃縮します。そして食べたものが十二指腸に入ると胆嚢が収縮し、中に溜まった濃縮された胆汁を総胆管を通じて十二指腸に排泄します。胆汁の中にはコレステロールや胆汁酸などが含まれており、食物中の脂肪の分解、吸収に関与します。 胆嚢結石は、炎症など何らかの原因で胆嚢の収縮が不十分となり、胆嚢内に溜まった濃縮された胆汁が全部排泄されず、一部が残るようになると、数ヶ月から数年の時間の経過とともに胆汁中の成分の結晶ができてしまいます。

それが大きくなったり、数が増えたりしたものが胆石といわれるものになります。以前は寄生虫感染や細菌感染が原因となることが多かったのですが、最近では食生活の欧米化とともに結石の種類が変化してきており、コレステロールを含んだ結石が多くなっています。

 胆嚢結石の治療は、内服薬で結石を溶解する方法がありますが、肝機能、胆嚢機能や結石の種類など条件がかなり限定され、実際には適応する患者さんはごく少数になります。
また、ずっと内服を続ける必要があります。もう一つの治療法は手術です。これは、結石を含んだまま胆嚢自体を取ってしまう方法です。
実際、大部分の患者さんにあてはまると思われますが、胆嚢機能が低下しており、そのために結石ができるため、もうすでにその人の体にとっては、胆嚢はなくても全く問題ない状態になっています。かえって胆嚢を残す方がまた結石ができるなどの問題があります。
実際、胆嚢結石で胆嚢を取った方たちは術後、食事などにも何ら問題なく、ごく普通に今まで通り生活しています。

 手術は、現在ではほとんどの場合、全身麻酔下での腹腔鏡という直径1cmほどの内視鏡を使った方法による手術です。
この方法の一番の利点は、以前の開腹による手術に比べて、傷が小さいため術後の痛みが軽いということです。そのため回復が早く、必然的に社会復帰も早くなります。
患者さんにとって非常によい方法と思います。